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東欧のドレスに宿る、かたちを超えた美しさ/ 布を切らずに、生かすということ

東欧のドレスに宿る、かたちを超えた美しさ
かつて、東欧では家庭の織り機から
家族のための布が生まれていました。
リネンや麻を育て、糸を紡ぎ、
祈るように手を動かしながら、暮らしの中で布を織る。

その布を使って仕立てるドレスは、
できるだけ布を切らずに生かすという構造で作られていました。
長方形の布を組み合わせ、ギャザーやプリーツでかたちを生み出す。
まるで、布の呼吸をそのまま纏うような服づくりです。

その考え方は、日本の着物の「直線裁ち」にも通じています。
どちらも、布そのものに宿る力を尊び、
「なるべく手を加えずに、美しさを引き出す」という
静かな哲学を共有しているのです。

私はこのドレスを、“古いもの”としてではなく、
現代のスタイリングで生かしたいと思っています。
ジャケットを羽織ったり、
潔いスニーカーを合わせたり。

半世紀以上前のリネンに、いまの空気を通すことで、
布は再び、新しい命を得るのだと思うのです。

手の跡が残る布。
そのやわらかさも、ゆらぎも、すべてを切り捨てずに。
布を切らずに生かすということは、
過去と今を一緒に生かすということ。

この秋、そんなドレスたちを久しぶりに
ご紹介できそうです。

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